技術コラム

高精度な長尺旋盤加工を実現するポイント

長尺シャフトなどの長尺部品は、加工時の歪みやたわみが発生しやすく、精度を安定させることが難しい部品の一つです。本記事では、長尺旋盤加工で発生しやすいトラブルの原因と、それらを防ぐための具体的な対策について解説します。

長尺旋盤品の加工時のトラブル例

長尺部品の旋盤加工では、通常の部品加工と比較して精度不良が発生しやすい特徴があります。以下に、長尺旋盤加工で代表的なトラブルについて解説します。

 

歪みの発生

長尺部品の加工では、切削時の熱や内部応力の開放によって歪みが発生することがあります。特に、材料内部に残留応力が存在している場合、旋盤加工によって材料を削ることで応力バランスが崩れ、加工後にワークが曲がってしまうケースがあります。

 

たわみの発生

長尺ワークは剛性が低くなりやすいです。特に細径のシャフトでは、加工中に工具の押し付け力が加わることでワークがわずかに変形し、結果として外径、真円度、テーパー形状不良が生じることがあります。

加工不良の対策

長尺旋盤加工では、歪みやたわみを完全に無くすことは難しいものの、加工方法や設備、固定方法を工夫することで大幅に抑制することが可能です。以下に、代表的な対策について解説します。

研削加工で歪みの抑制

長尺シャフトなどの精密部品では、旋盤加工のみで最終精度を確保することが難しい場合があります。そのため、仕上げ工程として研削加工を行うことで高精度を実現する方法が一般的です。

研削加工では、切削量が非常に少なく、加工負荷も小さいため、歪みの影響を最小限に抑えながら高精度な外径加工を行うことができます。特にインフィード研削などの方法を用いることで、同軸度や真円度といった厳しい精度要求にも対応することが可能になります。

歪み取り

長尺部品では、加工途中または旋盤加工後に歪み取り工程を行うことがあります。

材料内部の残留応力によって発生した曲がりを矯正することで、後工程の研削加工や組立工程での精度不良を防ぐことができます。特に高精度が求められるシャフト部品では、歪み取り工程を挟むことで品質の安定化を図るケースが多く見られます。

治具による固定たわみの抑制

長尺旋盤加工では、ワークの固定方法も精度に大きく影響します。適切な治具を使用してワークを安定させることで、加工中のたわみや振動を抑えることができます。

例えば、センター支持や振れ止め装置を併用することで、細長いワークでも安定した加工が可能になります。また、専用治具を使用することでワークの保持力を高め、加工時の微小な変形を抑制することも可能です。

当社の長尺品の加工事例

長尺シャフト

こちらは、全長485mmの長尺シャフトの加工事例です。

 

材料の歩留まり向上を目的として、長尺の母材ではなく切断材を使用しています。また、材料の切断工程では丸鋸切断ではなくシャー切断を採用することで、前工程の加工時間を短縮しています。

 

本製品は外径φ8、全長485mmの細長い形状でありながら、振れ精度8μm以下という高い精度要求があります。そのため、専用にカスタマイズした砥石を用いて研削加工を行い、安定した加工精度と品質を実現しています。

 

さらに、振れ・外径・孔径といった重要寸法については自動測定機による全数測定を実施しています。これに加えて目視による外観検査を組み合わせることで、品質保証の信頼性を高めるとともに、検査工程の効率化も図っています。

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長尺品の加工は量産旋盤・研削加工.comにお任せください

今回は、高精度な長尺旋盤加工を実現するポイントについてご紹介しました。株式会社協和製作所では、あらゆる形状のシャフト、丸物の加工に対応しております。ぜひお気軽にご相談ください。

 

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