技術コラム

トランスミッションシャフトの加工におけるポイント

トランスミッションシャフトは、自動車の心臓部であるエンジンが生み出す動力を駆動輪にに伝達するため、ギアの変速や回転比の調整に使用されるシャフトです。
自動車の動力伝達は、エンジンが生み出す運動能力をシャフトで回転運動に変換します。
この回転力はギアボックスによって速度が調整され、トランスミッションシャフトは、このギアの変換を行う部品になります。
本記事では、トランスミッションシャフトの特徴から加工における当社のポイント等についてご紹介します。

トランスミッションシャフトの特徴

ギアの変速による回転力の制御

トランスミッションシャフトはギアの変速を切り替える用途で使用されるレバーで、
エンジンの回転力を他シャフトに伝達するインプットシャフトや、動力の受け渡しで回転速度やトルクを調節する
カウンターシャフトなどで構成されます。
これらのシャフトによって、車両の速度やトルクを適切に制御することが可能です。

 

軽量化と高剛性の両立

トランスミッションシャフトの大きな特徴の一つは、軽量性と高剛性です。
ダウンサイジングや肉抜き加工等を施すことで軽量化を実現しながらも、剛性が低下しない設計が可能です。
特に、ねじり剛性や振動耐性を維持することで、軽量性と高剛性を両立し、高速回転時でも安定した性能を発揮します。

当社のトランスミッションシャフトの加工のポイント

ブローチ加工による加工時間の短縮

通常のシャフト加工でエンドミルを使用すると加工に時間がかかってしまいますが、当社ではブローチ加工を採用し、
ワンストローク(多数の切刃が移動)で多くの取り代をとることができるため、
二面幅部のような比較的単純な形状のワークの加工の場合は、特に大幅に加工時間を短縮することができます。

 

加工時間の削減、品質確保

当社では、ブローチの歯数やストローク、送り速度を最適化することによって、加工時間の削減と工具の寿命が長くなることで、加工コストの削減を実現します。
また、上記の加工条件を最適化することでバリの抑制や粗さなど、均一で精密な形状が得られます。

 

熱処理による剛性・耐摩耗性の向上

高い耐久性や耐摩耗性が求められるトランスミッションシャフトは、熱処理などによる剛性の向上が求められることが

あります。そのため、例として高周波焼き入れやめっき処理を行うことでスプライン部やベアリング嵌合部などの剛性、
耐摩耗性の向上が求められる場合があります。

当社のトランスミッションシャフトの加工事例のご紹介

トランスミッション用シャフト

こちらはトランスミッション用シャフトです。

当社ではこれまでシャフト部のみを加工し、プレート部の圧入カシメ(サブアッシー)と研磨工程は
他社に委託していましたが、現在では全工程を自社で一貫して対応しています。
これにより、コスト削減を実現しました。さらに、シャフト両端のHカットについて、従来のエンドミル加工では60秒を要していたところ、ブローチ盤を使用することで25秒で仕上げることが可能となりました。

 

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ミッション用シャフト

こちらは自動車部品であるミッション用シャフトです。

二面幅部の加工では、従来のエンドミル加工では40秒を要していましたが、ブローチ加工を採用することで
24秒に短縮しました。
また、二面幅部とクロス穴部のエッジバリについては、社内で設計・製作した専用のバリ取り装置を活用することで、サイクルタイムの効率化を実現しています。

 

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トランスミッションシャフトの加工は特注シャフト・スリーブ加工.comにお任せください!

いかがでしたでしょうか。

今回はトランスミッションシャフトの特徴と加工のポイントについてご紹介しました。
特注シャフト・スリーブ加工.comを運営する協和製作所では、自動車部品を数多く加工しており、非常に高い品質保証体制を整えています。トランスミッションシャフトに関してお困りの方はお気軽にご相談ください。

 

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