技術コラム

モーターシャフトの振れ、クラックの発生を抑制する当社の加工技術

モーターシャフトはモーターの回転力を装置や機械に伝達する動力伝達の要となる部品ですが、安定して稼働するためには、モーターシャフトの摩耗、振れ、クラックなどといった不調対策を製造段階で考慮し、対策する必要があります。本記事では、上記の不良の原因と対策についてご紹介します。

モーターシャフトの不良原因について

モーターシャフトは使用時に様々な不良が発生しますが、これは使用環境だけでなく、加工時の管理不足や技術不足などによる原因も挙げられます。以下にモーターシャフトの各不良の原因から対策についてご紹介します。

 

不良事例:振れ

モーターシャフトの振れの発生の要因として、シャフトの加工・組立の過程で微小な曲がりにより、回転時の振れにつながることがあります。また、センタリングやチャッキングの精度不足により基準軸と製品軸が偏心することで振れが発生しやすくなります。

 

不良事例:クラック

材質の選定や熱処理管理が不適切な場合、内部や表面に歪みや微細なクラックが生じやすくなります。また、鍛造の工程において温度管理が不十分であったり、冷却ムラが発生したりすると、クラックが発生するリスクが高まります。

モーターシャフトの不良の発生リスクを最小限に抑えるポイント

振れ対策

振れの対策は、長尺・細径品に対する心押台や振れ止めの活用による支持点増加でたわみを抑制するとともに、びびり対策として剛性の高い機械・工具の選定や工具突出し長の短縮を行い、さらに治具・クランプの見直しによって芯出し誤差やワークのずれを防止することが有効です。

 

クラック対策

クラックの発生リスクは、材料の特性に応じ、適切な熱処理条件を選定することで防止することができます。形状や目的に応じて応力除去処理を施したり、熱処理やサブゼロ処理(低温処理)などを実施することで、材料内部に残る残留応力を低減し、クラックの原因となる内部ひずみを抑制することが可能です。

当社のモーターシャフトの加工事例

こちらはモーターシャフトの加工事例です。

一般的な工程では、旋盤加工後に歪み取りやバリ取りを別工程で行い、その後に研削加工を実施するのが一般的ですが、当社では加工条件を最適化することでこれらの工程を不要としています。具体的には、旋盤加工の段階で研削取り代を適正にコントロールしつつ、歪みを抑制し、同時にバリも除去することで、外径精度・同軸度・真直度などの品質要求を満たしています。

さらに、本製品を含む3種のモーターシャフトを1台の研削盤で仕上げ加工しており、段取りはプログラム変更のみで対応可能です。そのため、小ロット生産においても一般的な円筒研磨より効率よく加工が行えます。

 

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モーターシャフトの加工なら特注シャフト・スリーブ加工.comにお任せください

当社は、モーターシャフトの豊富な加工実績があり、多機能な加工箇所を自動旋盤内で完成させ、モーターシャフトに求められる高精度な軸振れ精度や外径のサブミクロン管理を仕上研削プログラムに落とし込み生産しています。お困りの方はお気軽に当社にご連絡ください。

 

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